2024年度の経団連「社会貢献活動に関するアンケート」結果(153社回答)に基づき、最新の活動状況を要約します。

2024年度の経団連「社会貢献活動に関するアンケート」結果(153社回答)に基づき、最新の活動状況を要約します。
1. 活動の目的と位置づけ:人的資本経営への統合
- 高い意識: 94%の企業が「社会の一員としての責任」を理由に活動しており、89%が経営理念やパーパスと活動を関連付けています。
- 人的資本への注目: 「社員の成長機会(77%)」や「モチベーション向上(74%)」を重視する傾向が強く、人的資本経営の一環として社会貢献を捉える動きが鮮明です。
2. 組織体制と評価の現状
- 体制の定着: **専門部署の設置率は91%**に達し、担当役員を置く企業も80%に上ります。
- 評価の課題: 何らかの事後評価を行う企業は77%ですが、**「インパクト評価」の実施は26%**に留まっています。評価の主な目的は、外部アピールよりも「自社の活動改善(90%)」です。
3. 直面している「3つの本質的課題」
- 社員の巻き込み: 依然として**「活動に参加する社員の広がり(70%)」**が最大の悩みです。
- 実効性のある連携: 人事や経営企画部門との連携において、必要性の認識と実際の間で**大きなギャップ(乖離)**が生じています。
- 可視化の難しさ: 6割以上の企業が、成果の見えにくい活動の評価や定量化に苦慮しています。
4. 災害支援(能登半島地震)
- 迅速な対応: 97%の企業が支援を実施し、内容は金銭寄付(94%)が中心でした。
- 現場の教訓: 半島特有の地形による「輸送手段の確保」や、ボランティア派遣における「社員の安全確保」が具体的な課題として挙げられました。
総じて、日本企業の社会貢献は、組織としての「形」を整えるフェーズから、社員の自分事化や経営戦略との実効的な統合を模索する「質の深化」のフェーズにあると言えます。
